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BLOG 好きと交差

お茶とコーヒー

「好きな食べ物は?」と聞かれたら、「うどんとあんみつ」と答えます。

うどんはいつでも食べたいし、いつでも食べられる。そして実際に一番頻繁に食べている食べ物です。

あんみつは、とってもテンションの上がる食べ物なんだけれど、ここ最近は食べる機会を持てていない。だから、私が追い求めているのはリアルあんみつではなくあんみつの幻影なのではないかという気がしないでもないところ。

でも、「好きな食べ物(飲み物含む)は?」となると、「お茶とコーヒー」がうどんと拮抗しています。

「お茶とコーヒー」といった身近な日常の中にある好きなものと付き合うとき、私は、マイベーシックの手堅い安心感と、その日の気分に応じた幅広い選択肢、その両方があるとすごく幸せだなと思います。

マイベーシック

何も考えず、とにかくこれさえあれば安心ってやつ。

この時期はこのセットです。

サーモスのポットに入った温かい番茶。

寒い時期は番茶が美味しいですね。
ポットにティーバッグをひとつぽんと入れて、沸かしたお湯を並々注ぐ。それだけで安心。
仕事中もこのセットをデスク横に備えているし、食事時も大抵はこの番茶を飲んでいます。

冬はね、温かい飲み物がすぐに冷めちゃう問題。ありますね。
サーモマグやタンブラーも持っているものの、私はあの口当たりがあまり好きじゃないんです。
そして、温かいものは温かく飲みたいんだけど、手元で冷めていくのは好きなんです。
その冷めていく、現在進行形の感覚を味わえないのは趣不足。
だから、ポットで温かくしておいたお茶を、手元のカップで冷ましながら飲んでいます。

その日の気分に応じた幅広い選択肢

コーヒーはほぼ毎日飲んでいます。
最近は少し胃に重たく感じているので、だいたい朝と午後イチの2杯。

コーヒー豆は少しずつ買うことにしていて、基本は「THE COFFEESHOP」というお店で定期便で届けてもらっています。
それだけじゃ足りないから、定期便の分がなくなった頃に、歩いて近所の焙煎珈琲屋さんへ。
いつも一緒というわけじゃなくて、ちょっとずつ違う豆を試すのが楽しい。

コーヒーはペーパードリップで1杯分だけ落とします。
お湯を沸かしながら直接マグカップにドリッパーをセットして、ペーパーフィルターにコーヒーメジャーすりきり一杯のコーヒー粉。
お湯が沸いたら、少しだけドリッパーに注いで粉を蒸らす。
粉が十分に膨らんできたら、ドリッパーの3分の2くらいまで、優しくお湯をそそぐ。
上がってくる湯気を受け止めるために、ドリッパーの真上に顔を持っていく。
このコーヒーの香りの湯気を浴びている時が、最高に幸せですね。

時には、スイッチONのしるしのようなコーヒーも飲みます。
車で息子を保育園に送った帰り道、マクドナルドのドライブスルーで買う1杯のコーヒー。
美味しいかと言われると別にそこまで美味しくないし(少しずつ美味しくなってきているんだろうけど!)、
眠気覚ましやカンフル剤という程の効果も期待していないんだけれど、
飲むと静かに「よし」とか「さて」という気持ちになる。
そんなコーヒーがマクドナルドやコンビニエンスストアやオフィスの給湯器にはあって、それはそれで大切な存在。
今朝もそんなコーヒーを飲んで、「そろそろ今日はブログを書こう」と思ったのです。

最近は紅茶も好きです。

つい最近、散歩の途中で近所に素敵なティーハウスを見つけました。

レルブロイヤルティーハウス
材料にこだわった茶葉を買うことも、カフェ&ティースタンドでそのこだわりのお茶を飲むこともできます。
オンラインストアもあるので、是非覗いてみてくださいね。

先日は、日本最古とも言われる茶産地・滋賀県朝宮産の無農薬紅茶と、地元長浜市で安心安全に栽培された五穀茶を購入しました。

こういうお茶を、茶葉とお湯の量、温度、抽出時間をちゃんと守って丁寧に淹れて飲むと、「はー、美味しい」としみじみ贅沢な気分になります。
丁寧に作られたものを、丁寧にいただく。
自分を大切にするってこういう感じかなって思います。

でも、いつでも丁寧を求めているわけじゃないんですよね。

マグカップで大雑把に作ったミルクティーを、ガブガブ飲むのも大好きです。
大きなマグカップにティーバッグのイングリッシュ・ブレックファストで紅茶を淹れて、冷蔵庫から出したばかりの牛乳をドボドボ注いだだけの雑なミルクティー。
この時期は、サマハンを入れて「なんちゃってチャイ」にして飲んでいます。

サマハンってご存知ですか?スリランカのアーユルヴェーダ・スパイスティです。
原材料・成分(Amazon調べ 笑)は

きび糖、ブラックペッパー、ロングペッパー、シリテーク、イエローベリードナイトシャイド、ジンジャー、クミン、ジャヴァガランガル、ウィッシュヌクランティ、パッパーダガム、コリアンダー、アジョワン、ファルスカルンバ、リコリス、アダトダ

だそうで、顆粒状で、お湯に溶かして飲むタイプのインスタントドリンクです。

日本でもヨガショップなどで売っているのを目にしますが、割高なので、私はAmazonで100パケットくらいまとめて買っちゃう。
すると、3週間ぐらいかけて、スリランカから国際郵便でベコベコになった箱が届きます。
その箱を見ると、「おー、よくぞはるばるお越しになった!」と嬉しくなっちゃいます。
今見ると、Amazonで定期おトク便もあるんですね。知らなかった。
スパイスなので体を温めたり喉をケアしたりする効果もあるようですが、なんと言っても病みつきの美味しさがおすすめです!

さて、ここまでつらつらと私の好きな「お茶とコーヒー」について書いてきました。

こうやって好きなものについて思い巡らしたり、好きなものとともに暮らしていることを実感したりすると、「ああ、こういうものに支えられて私は生きているんだなぁ」と温かい気持ちになります。
そして、こんな好きなものに対しても安定と変化の両方を求めてしまう私、なんて欲張りなのかしら!とも思います。
でも、その両方を満たせることが、きっと私にとっての幸せなのですね。
自分を固定化しないことが、とても大切なことだと思っています。

コーチングというと前に進むためのものと思われがちですが、
時には「立ち止まって、自分の好きなものを確認する」なんて時間を持つことも、生きる上では大きな力になるんじゃないかなと思っています。

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BLOG わたしの想い

「ととのえる」という言葉

すっかり寒くなりましたね。

私は、ここ2〜3週間ほど、なんだか「ままならない」と感じる状況が続いていました。

まず長男が風邪を引き、私がワクチンの副反応で寝込んでいる間に次男に風邪が感染り、副反応疲れの私も風邪をもらい、回復しないうちに夫が副反応で軽く寝込み、やっと私の風邪が良くなってきたと思ったら次男が胃腸炎になるという具合。

病気の子どものケアって、もちろん心配するし、私の予定を調整しなきゃいけないし…という苦労もありますが、なんといっても肉体労働として大変です。
小児科に連れていくだけでも一苦労。
朝一番の受付開始と同時に予約して、嫌がる子どもをなだめて病院につれていき、診察の待ち時間(予約してても長くなりがち!)のグズグズに付き合って、薬を処方してもらって帰宅するころには母子ともにぐったり。
胃腸炎なんて、二次感染予防のための消毒という重労働がもれなく付いてきます。
3歳の次男にとっては初めて認識する腹痛だったのか、「おなかがいたい、おなかがいたい」と母に縋り付くので、私は延々と彼のお腹をさすり続けることしかできませんでした。しばらくすると、出すもん出した彼はケロッと元気に暴れてましたが、こっちにはそれに付き合う元気は残ってない…。
そして、回復期の子どもって、いつも以上にべったり甘えたがるような気がします。不安や違和感が残っているのでしょうか。でも、母はずっと君のことを抱っこしているわけにはいかないのだよ。

こういう日々を過ごしていると、自分の体力・気力のゲージがどんどん下がっていくのを感じます。

「ままならんなぁ」という感じです。

とはいえ、徐々に私と家族の体調も回復し、ブログを書けるぐらいにはじりじりと気力ゲージも上がってきたわけです。
ここまでよくがんばりました。えらい。

コーチングをしていると、よく「ととのえる」という言葉を使います。
対象は、体調だったり、心だったり、自己基盤やバランス、環境などなど、本当に色々ですが、クライアントさんからもテーマとしてよく出る言葉だし、コーチ自身もよく使う言葉ではないかと思います。

私も、特に調子が良くない時に、「ととのえたい」とか「ととのえねば!」と思うことがあります。
私自身がクライアントとしてコーチングを受ける時にも、何かエネルギーが足りない、すぐれない感じの時に「ととのえる」をテーマにすることが多いような気がします。

この「ととのえる」という言葉、私は、自動的に「整える」と脳内変換していました。
でも、先日、本(呼吸の本)を読んでいたら「調える」という表現が出てきたんです。
私、びっくりしちゃって。目からウロコ。
いや、知ってたはずなんだけど!「調身、調息、調心」って言いますもんね。
でも、それまでの私の脳内辞書には「ととのえる=整える」しかなかったのです。

違いが気になって、手もとの辞書で調べてみました。

整える

①みだれのないようにする。きちんとする。「隊列を―・身なりを―」

②手おちや手ぬかりのない状態にする。「準備を―」

調える

①(手をつくして)すべてそろえる。「晴れ着をー・費用をー」

②ほどよくかげんする。「味をー」

③まとめる。成立させる。「協議をー」

三省堂国語辞典小型版

なるほど。

「整える」の方には、「あるべき状態を目指す」ようなニュアンスを感じます。
正しい状態、あるべき状態といった基準や秩序がありそうです。

一方、「調える」の方は、「いい感じにする」ぐらいのニュアンスでしょうか。
できる限りのことはするんだけど、合意点とか妥協点とか着地点とか、そういうポイントを探っている感じがする。

「調える」の「②ほどよくかげんする」というのがいいですね。
料理で言う、いい塩梅ってやつです。
「こんなもんかな」って自分のセンサーで判断して、ちょうどいい具合にするのです。

このちょうどいい具合ってやつは、非常にナマモノ的というか、今ここだけに存在するものって感じがします。
その日の食材、その日の気候、その日の作る人・食べる人の好みや体調、前の食事で食べたもの、そういう色々なものが複雑に交差した場所に立ち上がるのが、ちょうどいい具合なのではないでしょうか。
正解や明確な基準があるわけではない。
そして、そのちょうどいい具合を目指してできる限りのことはするんだけど、最終的にできあがったものを「今日の味」としてありがたくいただくのです。
「おかーさん、ちょっと味薄い」って言われたら、「はいはい、醤油でもかけといて」でいいわけです。
そういうおおらかさを感じます。

こういうことを考えると、「ととのえる」という言葉を使う時に、自分の中に「整える」と「調える」、両方の捉え方があるのは良いことだと思います。
どちらがいいとかじゃなくて、どちらも必要。
状況に応じて使い分けられることが大切なんじゃないかなと思います。

体や心に対して「ととのえたい」時には、「調える」を思い出すといいかもしれません。

料理がナマモノであるように、体や心もナマモノです。
そもそもままならぬものであり、正しい状態もなければ、コントロールできるものでもないはずです。
でも、生きている限りずっとうまく付き合っていくしかないものです。
だから、その時々のちょうどいい具合を探って、できる限りの工夫もしながら、いい感じにする。
そういうことなんじゃないかなと思います。

「いい感じにする」なんて曖昧なこと、どうすりゃいいのよ?というあなた、ヒントは「みみをすます」ことにあるかもしれません。

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