2025年が始まりました。
なんだか今年は例年よりも立ち上がりがのんびりしていて、ぼんやりしているうちにあっという間に1月の半分が過ぎました。
だが、今年の私は一味違う(はず!)。
なぜなら、素晴らしい相棒がそばにいてくれるから。
散歩がてら時々立ち寄るギャラリーで一目惚れした、水上詩楽さんというやまなみ工房の作家さんの作品。
私にとって絵を買うことが初めての体験で、昨年末に「私なんぞが絵を一人占めしていいのだろうか…」とずいぶん悩んで決心しました。
心惹かれた作品がいつもそばにいてくれるのは、とても素敵なことです。
バタバタした暮らしのなかで、ふとその作品と目があった瞬間に、はっと立ち止まることができる。
それはコミュニケーションと呼ぶには不確かすぎる気がします。雄弁に語りかけてくるような作品ではないのです。
その作品が在ることで、その作品に視線が受け止められることで、〈いま〉が立ち現れる。
琵琶湖を眺めている感覚に近いかもしれません。でも、この作品には人間サイズだからこそ感じられる、安堵と愛おしさがあるように思います。
〈いま〉といえば、谷川俊太郎さんの「生きる」という詩から生まれた絵本があります。
(「生きる」の全文はナナロク社のページで読むことができます。)
この絵本のあとがきに、谷川さんは「〈いま〉の意識」という文章を残されています。
〈いま〉には、一瞬の時間の中に〈永遠〉をはらんでいると思わせる何かがひそんでいて、〈いま〉を意識することが、逆に流れ止まない時間を意識することにつながることがある。
「『生きる』という詩には、私たちの心を束の間立ち止まらせて、さまざまな〈いま〉の情景から、ふだんはことさらに意識することのない視点で、人生を俯瞰して見直させる働きがあるのかもしれません。」
そんなことが書かれています。
この「みみをすますラボ」の由来となった「みみをすます」という詩にも、通底するものがある気がします。
この詩では、みみをすますことで、時間や空間を超えたあらゆるものにふれていきます。
その無限とも思われる広がりの起点となるのは、みみをすましている、いま、ここです。
立ち止まって、〈いま〉〈ここ〉からはじめる。
2025年、改めてそういうことを大切にしたいと思っています。
さて、お知らせにも載せましたが、新しく「ピア(PEER)コーチング」というサービスを始めました。
ご自身もコーチングをする方向けのサービスで、「PEER=仲間」というフラットな関係性のもとで、お互いにコーチングをすること/受けることの両方を行います。それが、コーチ/クライアントの役割を固定してクライアントのゴールを目指す一般的なコーチングとの大きな違いです。
私がコーチングを始めて5年目になりますが、
相手のために聞くとか、自分のために話すとか、そこから生まれたざわざわしたものたちと関係を結ぶとか、そういうものを大切にしたいんだよなーという気持ちが年々強くなっています。
そのためにコーチングを使うとしたら、こんな形はどうですか?というご提案です。
私自身もピアコーチングをやることで、いつもと違う新たな発見に出会えたり、より安心して率直な対話ができたり、コーチングをより楽しめたりするような、とても貴重な場を得られていると感じています。うまく言葉にできないのだけど、ここには通常のコーチングとはまた違う価値がある!と確信しています。
コーチングを一から教えるようなことは私にはできないけれど、本や講座でコーチングを学んだ方が安心して実践してみることができる場としてはもちろん、もっとのびのびとコーチングを楽しみたいベテランコーチ、コーチングについて思考を深めたり語り合ったりしたい方、コーチングはご無沙汰だけど実践の機会を作りたい方など、様々な方にご利用いただけるといいなと思っています。
少しでも興味をお持ちの方、ぜひお気軽にお問い合わせください^^
最後に、改めて谷川俊太郎さんのこと。
昨年末、ボーダレス・アートミュージアムNO-MAで開催されていた「ボーダレス -限界とあわい-」展で谷川さんの「死んでから」という詩の展示を見ました。「どうぞお元気で」という言葉が頭にぽっと浮かびました。
心よりご冥福をお祈りいたします。
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本年もよろしくお願いいたします!
みみをすますラボでは
あなたと わたしが みみをすまし
ふれあい、うつしあい、ひびきあう、
そんなコーチングを提供しています。
あなた自身に、あなたの世界に、一緒にみみをすますことから始めませんか?
お気軽に、まずは体験セッションからお申込みお待ちしています^^